2013年1月1日火曜日

2013年のトロッタをよろしくお願いします

今日から2013年です。あけましておめでとうございます。
今年も2回のトロッタを予定しています。
まず初めは、5月19日(日)、早稲田奉仕園スコットホールにて、第17回を行います。
それ以前、2月16日(土)に代々木上原のけやきホールで、東京音大民族音楽研究所主催で行われる「伊福部昭 室内楽作品を集めて」 が開催されます。これはトロッタで、根岸一郎さんが、更科源蔵の詩による伊福部先生の歌曲4作品を歌ったことを契機として発案させていただいたものです。無料の演奏会です。ぜひお越しください(詳細は決定済みです。まもなく、このページでもお知らせします)。

2012年12月16日日曜日

トロッタ16終了、17へ

早や一週間が経ちました。
トロッタ16は、12月9日(日)、無事に、そして盛会のうちに終了いたしました。
ただいま、諸々の片づけ、Youtube用の動画編集などを行っています。そして、次回17への準備も始めています。
お越しいただいた方々はもちろん、お越しになれなかった方々にも、トロッタ16にご注目いただきましたこと、お礼を申し上げます。

2012年12月4日火曜日

トロッタ16まで1週間/12月4日

今週後半のスケジュール作りに頭を悩ます。
当日プログラムを作成中。(まだ書きます)

トロッタ16まで1週間/12月3日

東京音大にて『永訣の朝』の合わせ。試行錯誤の果てに、誰にもない音楽が生まれる。
帰りの山手線で、かつて非常勤で勤めていた編集プロダクションのKさんに会う。引きつけられている感じ。(この日のことはまだ書きます)

2012年12月2日日曜日

トロッタ16まで1週間/12月2日

当日プログラムを作らなければと思いつつ、なかなか作業が進みません。体調がよくないので、予定していたロルカの歌の個人レッスンも、申し訳ないながら、先生にお休みをいただきました。歌う機会が減ったので不安ですが、ここで無理はできません。

夜は、堀井友徳さん作曲の『北方譚詩 第三番』と、橘川琢さん作曲の『死の花』、酒井健吉さんの『OUT』、宮﨑文香さん作曲の『たびだち/山の歌』を練習しました。
池袋の、東京芸術劇場にある練習スタジオ、フォルテにて。芸劇がリニューアルされてから、初めて使いました。
 『北方譚詩』は、私の詩に依って堀井さんが書いてくださった、シリーズの第三番。四曲を並べて、北海道の四季を歌い上げます。無伴奏ゆえの難しさはありますが、男女六人によるアンサンブルに期待していただきたいと思います。
『死の花』は、 再演となりますが、ただの再演にはしないつもりです。願わくば、前に聴いた人でも初めて聴いた、と思うほど工夫します。楽譜に沿いながら楽譜を離れる。花いけ、上野雄次さんの本領も即興にあるので、そこまで近づければと思います。
『OUT』は、詩が私のものではなく、さらに少女の世界なので、まだ手探りが続いています。演奏の長さに詩が収まり切らない部分もあるので。私の詩を詠む生理的なテンポと、酒井さんの音楽、詩を書いたkanaさんのテンポを合わせていかなければなりません。演奏は、問題ないと思います。
『たびだち』シリーズは、今回の「山の歌」で何曲目かと思いましたら、「花の歌」「北の町」「鳥の歌」「虹の歌」に続く五曲目でした。前のアンコール曲『めぐりあい』シリーズは、「夏」「冬」「若葉」「秋」「陽だまり」「春」と六曲を数えています。新たなシリーズの予感もしながら、『たびだち』は大切に歌っていきたい曲だと思いました。

トロッタ16まで1週間/12月1日

“詩と音楽を歌い、奏でる” 第16回「トロッタの会」まで、残り約1週間となりました。
私自身を含め、メンバーにも体調不良の方が多くおられますが、何とか悪化だけはさせないようにと思います。
書こうと思いつつ、ブログ、Facebook、twitterを書けずに来ました。その代わり、これまでになく、演奏会でのチラシはさみこみや、郵送による宣伝、お店などの置きチラシには努めてきたつもりです。12月1日は、ヤマハホールで行われた野尻小矢佳さんのパーカッションリサイタル2012で、チラシをお願いしました。今井重幸先生作曲、真貝裕司さんカスタネット独奏、河内春香さん、岡崎香壽美さんピアノ連弾による『カスタネット協奏曲』を、アピールしたいと思いました。
ブログなどに書くこと、一方ではさみこみや郵送をすること、どちらがどこまで効果があるか不明ですが。もちろん、両方を完璧に行えればいいのですが、なかなか難しいことです。
その一方で、これはトロッタとは別ですが、来年2月16日(土)、代々木上原のけやきホールで行われます東京音楽大学民族音楽研究所主催の演奏会、「伊福部昭 室内楽作品を集めて」のチラシを作っていました。トロッタ16の本番では配れる予定です。
個人的には、トロッタで根岸一郎さんが何度かに分けて歌ってきた、更科源蔵の詩に依り、伊福部先生が作曲した歌曲、四曲すべてを演奏できることに意義を見出しています。
チラシができてきましたら、このブログで内容をご紹介します。

2012年11月13日火曜日

個人のお客様へチラシ発送

私個人のお客様に、チラシを送りました。数日前から準備していましたが、どうにも時間が取れなかったのです。本当なら、月曜日着になるよう、先週の金曜か土曜には送るつもりでした。午後から先ほどまで発送作業。料金別納郵便で郵送しました。必要ながら、疲労と空腹でうんざりしてしまう作業ですが、別納スタンプを郵便局の方が押してくれたのでほっとしました(iPad2が不調でアップルストアに交換に行ったり、PHSが不調で延々とウィルコムと話し合ったり、ということからも避けては通れません)。
明日は、堀井友徳さん『北方譚詩3』の合わせがあります。

2012年11月12日月曜日

チラシはさみこみ2件、もろもろの連絡など

午前中は、上野の東京文化会館。小ホールで行われた、第2回「湯浅譲二 合唱作品による個展」で、トロッタ16のチラシをはさみこみ。400部。
夕方は、下北沢の東京都民協会にて、テルミンの大西ようこさん、朗読・歌の宝木美穂さんらによる「otoyomiライブ第三弾」で、トロッタ16のチラシをはさみこみ。80部。
どちらも、会場に応じた盛況でした。
練習のため、皆さんへの連絡などをしていると、すぐに時間が経ってしまいます。
きちんとできているか、いつも不安を感じながらの作業です。

2012年11月11日日曜日

宮﨑文香さん演奏会、全員への連絡など(11.10記)

19時30分から、吉祥寺のcafe「麻よしやす」にて、宮﨑文香さんたちが結成した尺八三重奏グループ「袴s」のライブがありました。トロッタ16のチラシを配りに行って来ました。狭い会場とはいえましたが、チラシはお客様全員に行き渡り、隣合った方と話もできまして、有意義であったかと思います。
明日は、演奏会がふたつあり、午前中からはさみこみの作業に出かけます。

トロッタ16の関係者には、スケジュール表が届いたことを前提に、本番一か月前の挨拶を送りました。
ブログの「ドキュメント トロッタの会」を更新。連載第7回に至りました。すでに「詩の通信VII」の読者には送っていますが、毎回、問題になる記述がないことを祈っています。ただ、問題になるくらいの記述がないとつまらない、ともいえるのですが。

2012年11月10日土曜日

トロッタ16、一か月前となりました(11.9記)

第16回「トロッタの会」まで、あと一か月となりました。
本番は、12月9日(日)18時開演です。
今日も、二軒ほど、チラシを置いていただきにお店を回りました。
twitterやFacebookで情報を交換する時代、チラシ置きがどこまで効果あるかは不明ですが、そこで生身の人に出会うことは間違いありません。
 以下、ここ一か月の間に私がチラシを置かせていただいたお店です。
最後にある高円寺の居酒屋、眉山亭は、今井重幸先生がごひいきのお店ですが、訪ねてみましたら今井先生が既に置いてくださっており、数が少なくなっていたので、追加させていただきました。
これから一か月、置けるところがあれば置いて行きます。また、各種演奏会でも、すでに何度か、はさみこみさせていただいています。
 明日10日(土)は、宮﨑文香さんたちの、尺八の演奏会。明後日11日(日)は、大西ようこさん、宝木美穂さんたちの、テルミンや朗読などの演奏会と、湯浅譲二氏の合唱曲演奏会に、チラシをはさむ予定でいます。

古書 往来座 (雑司ヶ谷・古書店)
古書 コンコ堂 (阿佐ヶ谷・古書店)
よるのひるね (阿佐ヶ谷・喫茶店)
古書 百年 (吉祥寺・古書店)
古書 音羽館 (西荻窪・古書店)
古書 信天翁 (日暮里・古書店)
古書 ほうろう (千駄木・古書店)
谷中ボッサ (谷中・喫茶店)
フライング・ブックス (渋谷・古書店)
宮地楽器・新宿店 (新宿・音楽教室)
奇聞屋 (ライヴハウス・西荻窪)
カフェ・ノマド (喫茶店・根津)
タワーレコード池袋店 (池袋・レコード屋)
タワーレコード新宿店 (新宿・レコード屋)*渋谷店、改装中のため置けず
古書 十五時の犬 (高円寺・古書店)
眉山亭 (居酒屋・高円寺)



2012年10月24日水曜日

チラシ置き、ツィッター、Facebook、トロッタ17

西荻窪のライブスペース奇聞屋と、根津のカフェnomadに、チラシを置かせていただきました。チラシを置かせていただいた場所の一覧を作ります。
ツィッターおよびFacebookを再開しました。
トロッタ17の出品予定曲を取りまとめ作曲の皆さんの確認をいただきつつ、演奏者にも、ご出演の依頼をさせていただきました。

2012年10月19日金曜日

久々に上野雄次さんの花いけ教室に参加

トロッタで毎回、斬新な花いけを披露してくれている花道家、上野雄次さんの花いけ教室に参加してきました。久しぶりです。今回は、追悼の気持ちを持って生けたいと思いました。 1枚目の写真には、上野さんが手をくださいましたもの。2点目はそのままです。3点目は、上野さんの作品です。なるべく大きなものを、というリクエストに応えてくださいました。スケール感のある花を生けるのは難しいものです。逆に小さくても難しいです。物量は、関係ないかもしれません。俳句でもスケールのあるものはあり、大建築物でもちまちましたものはありますから。

2012年10月12日金曜日

関係者へのチラシ発送終了

関係者にチラシを発送し終えました。こんなことをブログに書いても、ほとんどの方には関係ないのですが。少しでも、一枚でも多くの方の眼に留まることを祈ります。

2012年10月11日木曜日

関係者にチラシの発送作業中

トロッタ16のチラシとチケットを、関係者宛てに発送しています。人数が多いので、なかなかはかどりません。今回の印刷部数は4000枚。届いた時は段ボール2箱なので、多いかなと思っていましたが、いろいろな演奏会で配ることを考えると、微妙なところのような気がします。余りすぎてもいけないし、足らなくてもいけないし。毎回、頭を悩ませます。
それにしても、小松史明さんの絵はみごとです。トロッタ16に足を運べなくても、ひとりでも多くの方の目に触れて欲しいと思います。

2012年10月10日水曜日

チラシとチケットが届きました

トロッタ16のチラシとチケットが届きました。今回は4000枚の印刷です。さっそく、何か所かに置かせてもらい、また何人かの方に手渡ししました。
何度か書いていることですが、学生時代、ある催しのチラシを書店で手にしたことが、その後の私の人生に、決定的な影響を与えています。
インターネットの普及によって、チラシは不要との声をしばしば耳にします。しかし、現にチラシは作られ続けていますし、少なくとも私個人は、メールで届く案内よりも、はがきやチラシによる案内の方に手ごたえを感じます。行けなくても確実に気にとめますが、メールの案内は、相手を個人的に知っていて、その催しについて言葉を交わしたものでない限り、気にとめません。街を歩いていて、壁にはられたポスターにはっとする気持ちは新鮮ですが、メールにはっとすることはないのです。少なくとも、私の場合は。
私がそうである限り、他にもおおぜいの方がそうであると思います。

トロッタ16のチラシをご希望の方は、御連絡をください。送らせていただきます。

2012年10月9日火曜日

トロッタ16、2か月前です

今日から2か月後、トロッタ16が行われます。予定どおりなら明日、チラシが届くはずです。
これまで何度となく、例えば4か月前だからブログを書き続けようとか、3か月前だからtwitterを書こうなどと思って来ましたが、ことごとく失敗。トロッタの準備が本格化する前に、しておかなければと思うことが多かったのです。
しかし、トロッタ16は、2か月前にチラシを完成させようと思いました。これまでは1か月前の完成だったので、少しでも早く、宣伝をスタートさせたかったのです。それが何とか実現しそうなので、まずブログをこれから2か月間、書き続けようと思います。

トロッタのサイトは、トップページにチラシの両面画像を載せてあります。曲順と出演者などの全プログラム、挨拶文も。
それから、「ドキュメント トロッタの会」のページには、「詩の通信VII」の付録として連載中の、「トロッタの会」の5回目までをアップしてあります(トロッタの歴史について書き続けています。目下、トロッタ3まで来ています)。ぜひお読みください。twitterとFacebookにも書かなければと思います。
12月9日(日)のトロッタ16を、ぜひよろしくお願いします。

2012年10月4日木曜日

トロッタ16チラシ入稿

トロッタ16のチラシが完成しました。今夜中の入稿となります。
今回も、小松史明さんのすばらしい絵が、トロッタの幕を開けてくれます。少し遅れると思いますが、ほぼ本番2か月の完成を実現することができました。これからは、このブログやツィッターにも、恒常的な書き込みを行っていきたいと思います。

2012年9月1日土曜日

ドキュメント「トロッタの会」連載開始

トロッタのサイトに、ドキュメント「トロッタの会」の連載を始めました。
隔週で発行中の「詩の通信VII」に、付録として連載しています。
ここ一年ほど、トロッタについて書きたいと思い続け、過去には、その会ごとの曲について断片的に書いていたのですが、トロッタの歴史や理念そのものを、ゼロから、全体的に書き綴っていく内容です。
まだ3回目の原稿を書いたところですが、書くことで、ものごとが相当に整理されて来ます。特に、毎回、少しずつ変えていくつもりの、トロッタという言葉の定義が、自分でいうといけませんが、考えを巡らせることができて、おもしろいと思います。
この原稿を、サイトに一週遅れで公開いたします。もし、早めのご購読を希望される方がおられましたら、ご一報ください。

2012年8月26日日曜日

すみだ区民音楽祭2012トーク・メモ【3】

●23日(金)の夜、甲田潤氏から電話あり、トークは行いましょう、とのこと。甲田氏も出て、私と喋る。『暁の讃歌』について調べておいてよかった。ひとりで喋ることを考えていたので、かけあいとなると、中身は薄くなるが、調べたことより、伊福部・松村両先生の弟子であり、今回は2曲とも指揮をする、主宰者甲田氏の実感ある言葉を聞いた方がよい。調べたことは、しょせん、調べたことだと思う。調べても演奏ができるわけではない。伊福部先生の本を書いた私は、その思いがあるので、トロッタの会を行っている。トロッタについてなら、いくらでも喋ることがあるが、それをしないで、一度でも新しいトロッタを開いた方がよい(それでも、書くことを否定しているわけではない。書くことでわかることがある。演奏していては決してわからないこと。調べることと実践することは、別物なのであろう。それに、調べること自体は好きだ)。

●午前中、甲田氏と会って、いろいろ話を聞き、トークの相談をする。甲田氏運転の車に同乗して、雑司ケ谷の東京音大から、すみだトリフォニーに近い錦糸町まで移動。その後、仕事やトークの準備があり、会場入りは16時。 他の方々は14時ごろから別会場でオーケストラと合わせていた。舞台設営を手伝い、17時から『釈迦』ゲネプロ(いつも思うのだが芝居のゲネプロとは意味合いが違う)。その後は『暁の讃歌』ゲネプロが18時25分まで。トークは18時45分ごろ開始。舞台に持って出るもの。『松村禎三 作曲家の言葉』、石井漠の言葉が載っている「週刊朝日」、それに甲田氏と打ち合わせて作ったメモ(曲の詩を印刷しておいた)。15分は喋っていないが、10分強の内容。ミスもあったが、台本のないフリートークなので、ミスがなければかえっておかしい。ありのままでよい。

●演奏は、よかったと思う。8年前、サントリーホールでの伊福部先生卒寿記念で演奏された時よりも、演奏の熱気という意味では、合唱、オーケストラともよかったのではないか。 甲田氏の無私の情熱が、その結果を生んだのだろう。もちろん、聴いた方々の印象は別である。皆さんが、(形容として)身を乗り出して熱心に聴いていてくださったようには感じた。以下、個人的な反省−−。

1)8年前は練習に毎回出た。しかし今回は数度しか出ていない。甲田氏に個人レッスンしてもらったのはよかったが。書かなければいけない原稿があった。結局、没原稿になると思うが。8年前にはトロッタもなかった。練習に使える時間があまりにも少なくなっていた。歌いきれたとは思うが、甲田氏の熱意に見合う態度を示せなかった。申し訳ない。
2)二楽章、Nivarana Jata Nivaranaの詩で、低いa(ラ)から上がって行く時、声がうまく響かない。歌の先生にレッスンしてもらった時は、それでよいということになったが、合唱になると響きが聴こえない。私にとっては低い音。しかし、もっとうまくできないものか。だから歌いきれたといっても、問題点は多いままだ。合唱なのだが、気持ちとしては、ソロとして大ホールに、小さな声でも大きな声でも響くように歌わなければ。
3)これは『交響頌偈 釈迦』について思うことだが、踊りの視覚性を伴わない一楽章を、どう解釈していいか、わかっていない。踊りがあれば過ぎてゆく時間を過ごせるだろうが、踊りがないと、変化に乏しい印象がある。しかし、指揮の甲田氏、演奏するオーケストラの方々にとっては、一音一音が変化なのだから、一楽章は合唱がないため、聴いているしかない者として、私が不明なのである。トークをするのでいろいろ調べたが、わかっていないことがあまりに多かった。『釈迦』については『タプカーラの彼方へ』で書いたが、あのころと今と、私の関心の方向がまったく違っている。今の私は、あの内容、書き方に不満だ。いっそ、全部書き直したいとすら思う。
4)舞台設営の際、すみだトリフォニーの係の方に、先日はどうもと、声をかけられた。3月に行われた日本音楽舞踊会議の公演でお世話になったスタッフの方だった。3月は小ホール、今回は大ホール。こちらにとっては違う場所だが、あちらにとっては同じ建物の場所なのだ。何に限らず、そのような出会いはうれしい。それを生かす生き方ができているのか。目の前のことにあわてふためくのではなく、もっと巨視的な態度が必要。いや、目の前にことにあわてふためいていいのかもしれない。ふためくしかないだろう。それが結果として、長い時間の人と人のつきあいにつながってゆく。

すみだ区民音楽祭2012トーク・メモ【2】

松村禎三 『暁の讃歌』Hymn to Aurora〈リグ・ヴェーダより〉

●8月24日金曜日、『暁の讃歌』の準備を進める。トークを行うかどうか、まだわからない。

●リグ・ヴェーダは古代インドの聖典。数あるヴェーダ聖典群のひとつで、最古。もともと口承され、文字の発達と共に編纂・文書化された。中央アジアの遊牧 民であったインド・アーリア人がインドに侵入した紀元前18世紀ころにまで遡る歌詠を含み、紀元前12世紀ころ、現在の形に編纂された。全10巻、 1028篇(補遺11篇)。

●サントリー音楽財団コンサート「作曲家の古典'98 松村禎三」プログラムに、松村先生のこんな言葉を見つけた。
「いつの頃からか、もっと混沌とした巨大な乙男堆積のようなものが漠然と私のイメージの中に棲みついていた。そうしたある時、アジアに点在する仏教、ヒン ズー教等の寺院の厖大な石仏たちの度肝を抜くスケールの“群”の写真を見た時、私はそこにはっきり自らの先祖を見たように思え、大きい示唆と励ましを受け た」(「交響曲」プログラムノート)
これと同じことを伊福部先生がいっている。アジア的な大きさに対する憧れ、それを作曲家としての自分のものにしたい願望。

●松村禎三先生の遺稿集『松村禎三 作曲家の言葉』(春秋社)を購入して読む。これはおもしろい。一冊まとめての書き下ろしといった体裁ではない、プログラムの短文や折りに触れてのエッセイなどの集積だが、文字通りのドキュメントになっている。

●楽譜を探したが絶版なので、まず東京文化会館の音楽資料室へ行く。夏休み。明治学院に引っ越した日本近代音楽館に行く。すでに閉館30分前だが、オリジ ナル版(混声合唱とオーボエ・ダモーレ、打楽器、ハープ、チェロ、ピアノ、オルガン)と編曲版(混声合唱とオルガン、ピアノ)の楽譜をチェック。コピーし たかったが、受付時間を過ぎていたので写す。詩は以下の通り。(*印は作曲に際しての、松村先生の工夫)

紅のめぐみの光 世を照らし、
暁のうるわしの姫は出(い)でましぬ。(*繰り返し)
遠き世もかくてありき、来(きた)る世もかくてありなん。(*繰り返し)
目ざめよ、もろ人、命の息はよみがえる。(*「命」以下、繰り返し)
闇は去り、光は満つる。(*無限に繰り返し)
暁の姫の御手(みて)は日の神を招くなり。(*この行、「闇」の行前に移動)
神は永久(とわ)なり、人も永久なり。

●楽譜にある松村先生の言葉。
〈訳者の許しを得て、語句を前後させたり、重複させたり〉
〈「来る世もかくてありなん」を「かくありなん」とした。曲の必然によるもの〉
詩の繰り返し、順序の入れ替え、さらに言葉ではないうなりのような声音も発せられる。これは詩を書く者には見逃せない大事なこと。詩がどのように音楽にな り、音楽が詩をどのように歌うのか。トロッタでも当たり前のように起こっている現象。トロッタはこの問題を追究しているといっていい。

●『暁の讃歌』オリジナル版は、1978年7月から10月にかけて作曲。11月15日(水)初演。東京混声合唱団第78回定期演奏会。東京教育会館にて。オルガンとピアノ版は79年2月、同合唱団で演奏。
今回の演奏は、甲田潤氏の編曲。混声合唱を女声合唱とする。初演版との相違は以下のとおり。楽器は初演で使用されたもの、および初演者名。括弧内は、甲田氏編曲版。

オーボエ・ダモーレ 石橋雅一(そのまま演奏)
打楽器 有賀誠門(一部シンセサイザーで演奏)
ハープ 川井道子(ピアノで演奏 松村先生編曲版に基づく)
チェロ 苅田雅治(そのまま演奏)
ピアノ 田中瑤子(松村先生編曲版+ハープを演奏)
オルガン 富米野玲子*初演時の使用楽器は、Roland社製 パラフォニック505番(ほぼそのまま演奏)

*以下、編曲版の楽譜に松村先生が記した言葉。
オルガンは、初演時はRoland社の電子オルガンを使ったが、パイプ、電気によるものを問わず、楽器の種類は限定しない。
音色は、部分部分のイメージを受け止め、その時の感じで作っていただければよい。
冒頭は、オーボエ・ダモーレに近い重簧楽器で。
[103]小節以降の「遠き世もかくてありき、来(きた)る世もかくてありなん。」と最後の部分は、永遠の彼方から吹き寄せる風と光のイメージで(作者記)。*オルガンで演奏する部分
同年(1978年)作曲の「ピアノ協奏曲2番」と合わせてサントリー音楽賞受賞作品となった(作者記)。