2011年5月21日土曜日

トロッタ13通信(34/5月19日分)

(其の五十九)
*ショックなことがあった。高田馬場のBen's Cafeが、20日(金)で閉店するという。東日本大震災の影響だという。夜の客足が落ちたこと、イベントやパーティのキャンセルが相次いだこと、そして、このお店に多かった外国人が帰国していなくなってしまったことで、収益の減少を招いた。
 何の気なしに立ち寄っただけだが、偶然、閉店間際に足を運べたわけで、不幸中の幸いだった。今は行っていないし、長く足を運んだわけでもないのだが、「奇聞屋」同様、ここは私が、朗読の力を鍛える場だった。何年も通っている人は、もちろん、私の比ではなく、鍛え続けている。私は音楽を意識してトロッタを始めたので、そちらに重心が移り、Ben's Cafeには行かなくなった。朗読の基本は、音楽もそうだが、たったひとりで詠むことだと思う(音楽は、発生の初期から、合奏があっただろう。必ずしもひとりではないが、合奏にせよひとりの集まりから集団に発展するので、基本はやはり、ソロだと思う)。Ben's Cafeの舞台は、覚悟して舞台に立ち、詩を詠むことを意識させてくれた。がやがやとした状態で、多くの人が聴いていないのに詠むことの厳しさをも体験させてくれた。残念だ。詩を詠む場としてだけでなく、カフェとしても理想の店だった。残されたトロッタを続けていかなければと思う。

(其の六十)
*夜は「ギターの友」の原稿を書き続ける。翌20日(金)が締切である。参考資料を見ながら、民謡の詩を訳す。CDや楽譜に詩が日本語訳詩が添えられているから、それでいいわけだが、少しでも自分の言葉にしたい。本番までにはすべて翻訳して、プログラムに載せたい。今井重幸にも質問をし、とにかくまとめる。ロルカについて、なぜ『ロルカのカンシオネス』を演奏したいと思ったかについて、いろいろ説明することがあるので、なかなか曲の解説に入れない。明朝、今井の確認を経て、提出する予定。
 週末から来週にかけてのスケジュール調整がなかなか進まない。原稿を書くこと、スケジュールを調整すること。すべて別のものだから。
 本番まで十日を切り、まだプログラムも作っていない状態で、さらに仕事などもあるので、このブログの書き方が、トロッタ論ではなく日々の報告になっている。ご容赦いただきたい。何とか書き続けたいと思いながら、時間が取れない。しかし、つぶやきにはしたくない。報告を、したい。

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