2012年8月23日木曜日

『交響頌偈 釈迦』最後の練習

8月22日(水)夜、すみだ音楽祭2012にて演奏される『交響頌偈 釈迦』最後の練習が行われました。個人的には、朝は歌のレッスン中、先生から個人練習をしていただき、夜は合唱と、いわば二部練習の一日ではありましたが、甲田潤さん主宰の練習には数度しか出ておらず、申し訳ない気持ちです。いずれにせよ、後は準備や練習を含めた本番当日を残すのみとなりました。
この『釈迦』については、1980年代半ばに、『日本の太鼓〈ジャコモコ・ジャンコ〉』『サロメ』と続いた、バレエ音楽の管弦楽化、その締めくくりであったということ以外、資料と談話で得た以上のことを、実感として知りません。石井漠の踊りを知らず、舞踊・映画・音楽とある伊福部先生の“釈迦”の世界を系統だてて研究したわけでもありません。ましてや、音楽としては合唱のバス・パート以外、何も知りません。先日の練習に立ち合った清道洋一さんが、大正大学発行の『釈迦』管弦楽譜を持参していた熱心さに驚かされました。
『日本の太鼓』『サロメ』は、音楽自体の自立性が強いと思いますが、『釈迦』は、バレエを観ながら聴きたい思いです。音楽だけだと、少し重い気がするのですが、それは人によって感じ方が違うでしょうか。決して批判ではなく、重さを重さとして聴かせる工夫の余地があるのではと、勝手に思っています(同じ譜面から、何をどう工夫するかが問題ですが。勝手に工夫などとはいえません。作曲者ももうおられませんし)。私も参加する合唱があることは、他と異なります ので、これを有効に生かすことでしょう。論じることは本当に簡単ですが、実際に演奏するのは難しいものです。甲田潤さんのご苦労は、容易に察することができません。
この夏は、本当に冴えない夏でした。いくつかの公演が実現不能となり、いくつかの原稿が、完成不能、採用不能となりました。それだけに、甲田さん主宰の演奏会が成功裏に終わることを祈ります。私自身、この悔しさをもとに、鬱憤晴らしなどではなく、確実に成し遂げたいという意味で、トロッタ16の準備に力を尽くします。

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