私の心は、TOROTTA9に向かっています。新しい詩を完成させなければいけないと、常に下書きを持ち歩いています。ほぼ、完成に近づいていますが、あと少し、時間をほしいと思います。しかし、時間だけあっても、詩はできません。そうした、綱渡りのような心理を抱えて、足を運んだ演奏会でした。
田中さんは、できれば年末に開催したい、TOROTTA10に御参加の意向です。私の詩で、私が出演する曲を、作曲中です。他の演奏者も、ほぼ決定しています。当然ですが、そうしたことを前提に聴かせていただきました。何曲か、トロッタで演奏させていただきたい曲を聴いたのです。
他人事ではなかったということ。田中さんに、作曲途中の譜面を、少時、拝見させていただきました。すでに六稿か七稿に達していました。田中さんも、曲を抱えているわけです。芝居でいえば本読みですが、田中さんの口で、詩を詠んでいただきました。私の詩三篇を、自由に組み合わせて、一曲の詩にされました。つまり、曲は違いますが、今日の舞台に立っていた人と、私は同じ立場です。さらにいえば、用いるのは私の詩ですが、三篇をコラージュして、田中さんの世界になっています。詳しくは書きませんが、これは田中さんの自伝だと思いました。それだけ、詩人の作ではない、作曲家の作になっています。詩人よりも作曲家。その度合いは、今日のリサイタルで採り上げられた曲よりも、高まっています。詩人の世界はほとんどありません。それがまた、私はうれしいのです。どうぞ、御自由に料理してくださいと、私は常に思っています。
結果、批判的な気持ちはまったくなく、聴き終えました。刺戟されました。田中隆司さんの曲を演奏するのが、楽しみです。
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