明日、1月20日(水)トロッタ11のための、初めての合わせが池袋で行われます。『摩周湖』の練習です。バリトンの根岸一郎さん、ヴィオラの仁科拓也さん、ピアノの並木桂子さんによります。私も聴かせていただきますが、非常に楽しみです。
『摩周湖』は、ソプラノの藍川由美さんに献呈されています。藍川さんは、伊福部先生の歌曲だけを集めたリサイタルを、何度か開催されました。CDとしても、10曲を収録して、作品世界をまとめておられます。藍川さんがいなければ生まれなかった作品だと思います。生まれたかも知れませんが、すぐ演奏することにはならなかったでしょう。藍川さんは、歌いたいと思っておられました。その気持ちが作曲家を動かしたのだと確信しています。幸せな、音楽の関係だと思います。
トロッタ11でお歌いになるのは、根岸一郎さんです。始めに書きました。演奏家の側から、こんな曲を演奏したいという希望が、もっと出てもいい、と。詩人と作曲家だけでなく、演奏家と作曲家、演奏家と詩人、さらに詩人と演奏家と作曲家という関わりの中で、もっと曲が生まれていいと思います。
すでにその形は示していると思いますが、もっと深く。トロッタを開催する時だけ集まるのではなく。--いや、トロッタを開催する時だけに集まるからいいのかもしれません。
トロッタはどこに行くのか? というテーマをしばしば投げかけられます。それはわからないのですが、詩人と演奏家と作曲家が共同作業をする形は、維持していいでしょう。それを維持することが目的、その方向で音楽を創る、それがトロッタの行く先だとは確かにいえます。その形を作っておけば、何でもできると思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿